物語の融合。ベアトリーチェの設定。
ごく個人的な愉悦。
東屋
恒例の東屋で二人きりな紗音と譲治。
譲治が紗音に対し、過去の自分について話す。
女性に対して臆病なだけのくせに、思いあがっていた過去の自分。
異性と分け隔てなく接する戦人や朱志香を見下していた。
しかし見下していた相手より異性にモテなかった自分に気付き、自分の魅力のなさを知る。
それからなんとか紗音の気を引こうと努力してたら、いつのまにやらこーなった。
カッコワルイ昔の自分のことを包み隠さない俺カッコイイ!!という状態。
紗音は喜んでいるが、メタの縁寿が評するに「童貞臭くて気持ち悪い」
私も譲治はあんまり変わってない気がする。結局なんかちょっとキモいのが譲治クオリティ。そこがいいところ。
恋愛ネタは戦人が組み込んだ
メタ視世界のヱリカが、つまんねーダリーという感じで現在のゲーム盤の展開にダレまくってます。
戦人いわく「お前に愛はないのか」
ヱリカは赤くない言葉は信用できないという。
別に「(赤字)愛してる」といったところで、コレを疑うことはできるんですけどね。あんたの愛ってなんなの?と突っ込めばいいわけで。例えば「俺はお前のカラダを愛してるんだー!ガガハハ!」とかでも通るし。
ヱリカの質問で「何の真相に至ってベアトに対する感情を変えたのか」というのがあります。
やっぱりヱリカも違和感があって、戦人がなんで急に変わったのか気になるらしい。
私も気になります。
使用人室
紗音が指輪を付けて戻ってくる。今度は嘉音が行動する番ってことらしい。
二人は壊れて割れた蝶のブローチを半分ずつもってて、これを使って魔法の奇跡を起こす気らしい。
嘉音は朱志香のいるいとこ部屋へ向かう。
嘉音の罪……戦人の罪?
現在、嘉音&朱志香は紗音たちに恋愛の状況においてリードを許している。
それは嘉音の臆病が原因で、嘉音の罪だという話に。
んで、ここで思ったわけです。あーやっぱり「戦人の罪」も恋愛がらみなんじゃないかなーと。
譲治の罪が懺悔した内容の通りで、思いあがって周りを見下してた?というのだとする。
嘉音の罪が、臆病によって朱志香にアタックしなかったことだとする。
じゃぁ戦人の罪はどんなのか??と。
想像するのは簡単で、今までのキャラ設定とかを追えばいいんです。
◆モテるけど特定の相手がいない
→後で説明があるけど、留弗夫と同じ状態かもしれない。本命を決めてないだけで複数に手を出してたら、そりゃ罪には間違いない。手をだしてなくてもケジメつけずにずるずるハーレムを維持してれば、それもまた罪かもしれない。
◆調子のいいことを言いふらして約束を守らない
→紗音にいつか迎えに来る?とか言ったあたりから推測。どうせ他でも適当なことをいって相手に期待させ、裏切ってるんだろうと想像できる。
◆冗談と称して嘘をつき、純真な相手を騙す
→真里亞に対する「うみねこ」がらみの嘘から。冗談の通じない相手に冗談を言ってる可能性。
戦人に恋愛がらみの「罪」を想像するのは容易いですね。
「特定の相手と深く付き合うのが怖かった」とかで「臆病」ネタに落としてもいいし。
そのうち戦人がさっきの譲治ばりに懺悔をはじめて、いかに自分が愚かだったかという反省文を垂れ流すのかもしれない。
ちょっと後で出てくる妹ベアトのキャラ設定がらみの話を考えても、やっぱ恋愛ネタが分かりやすいです。
今読んでるとこまでで考えると、妹ベアトの成立には
「戦人に恋愛感情を持っていたが、直接行動することすらできず、戦人とベアト(美化された自分の代替)のカップリングで妄想全開の物語を描いていたちょっとイタい女の子」の姿が想像できるような気がします。
そういう相手を蔑ろにしてきた戦人が、「あーそりゃ確かに罪だわ」と反省したとしても別に不思議はないかも。
その「女の子」がベアトリーチェというキャラに願いを託した。その「ベアトリーチェの物語」の断片が、妹ベアトに組み込まれてるという感じ。
なんつーかもう、自分の発想は
ベッタベタやな。ヱリカ、熊沢の話を聞く
嘉音たちが持つペンダントを見て、姉ベアトが霊鏡を割るのと引き換えに、自分が与えたと話す。
一方その頃、ゲストハウスのラウンジでは、ヱリカが熊沢を呼び出し、ベアトがらみの詳しい話を聞いていた。
鏡を割ったのは……
これはEP2再プレイ時にも指摘したことですが、ベアトや紗音が「鏡を渡ったのは紗音」としているのに対して、熊沢は雷で社が打ち砕かれた(その時鏡も壊れた?)としてます。
一つポイントとして、熊沢がEP2で朱志香に語った「悪食島」がらみの話は、紗音が鏡を割るエピソードとは食い違ってます。
熊沢の場合は1986年?の夏に雷で社が失われ、悪霊が復活して、ベアトリーチェを呼び寄せるとか。
紗音の場合は、ベアトリーチェが出てきて鏡をわれ指示され実行し、ベアトリーチェが力を取戻す。
同じベアトリーチェに繋がる「物語」でも、過程が違うんです。
「紗音解釈」と「熊沢解釈」とでもいいましょうか。
(参考:
【うみねこ】 ある物語の系譜 -受け継がれ変わり行く物語の物語- - 雛見沢研究メモ(仮))
両者で話が違うんで、やっぱりどっかオカシイんですよね。ヱリカは紗音側の話を知らない?ので指摘できないっぽいですが。
特に熊沢はかつて「眠りから目覚めた悪食島の悪霊が、ベアトリーチェさまを呼び寄せたのです」といっていて、悪霊とベアトを区別してます。
西洋と東洋……物語の融合による歪み
ヱリカ「?違和感 ?悪食島の悪霊を封印する社が、どうしてベアトリーチェも封印するんです?」
熊沢「?霊鏡の神通力が…」
ヱリカ「東洋の悪霊も西洋の魔女もOKの、便利な霊鏡だったから?すっきりはしませんが、そこは折れることにしましょう。しかし、どうしてベアトリーチェが蜘蛛の巣も嫌うのかわかりません
ここ、割と大事かも。私はあんまり意識してませんでしたが、聞いてみればこれも設定がチグハグになってて、イマイチですね。なるほろ。
これは私の持ちネタでいうところの
「物語の融合による歪み」というやつだと解釈します。
この場合、東洋の話と西洋の話を無理矢理融合した結果、入り組んだ設定を考えないと話が通じなくなってるわけです。
物語の融合
ヱリカ「?まったく異なる存在のはずなんです。なのに、設定が同じになっています」
ヱリカ「悪食島伝説の悪霊と、魔女伝説のベアトリーチェ。この2つの異なる伝説が、少し混交しているように思います。いえ、混交どころか融合かもしれません」
なんか、
「融合」というワードが出てきましたね。ここまで
「物語の融合」と連呼してきたんで、リアルにゾワっと寒気がしました。たまにこういうことがありますが、冷静に考えればとるにたらない偶然です。たぶん。
理解している熊沢……物語と魔術師
彼女(熊沢)は一見、混乱している風を装っているが、実際にはヱリカの話が理解できていた。
?どのように変遷していったか、おぼろげながら、理解しているのだ。
ベアトリーチェが、霊鏡を嫌い、蜘蛛の巣を嫌う、“設定”
これは、六軒島古来の、悪食島伝説をベースに引き継がれたものだ。
熊沢は「ベアトリーチェの物語の系譜」をある程度把握してるという記述です。そりゃそーだって感じ。
ヱリカ「悪食島伝説の一番の弱点、祟る悪霊のビジュアルイメージが初めて補完されたわけです。そこからいつの間にか、2つの伝説が混じり合っていってしまったのではないでしょうか」
ヱリカは
「いつのまにか」と考えてますが?……私はもっと極端に、
「熊沢がそのイメージの形成に積極的に加担していた」という風に考えたりしてます。多分ヱリカもそういう風に考えてるんじゃないかなーと思いますけど、どうですかねぇ。
「自然発生」なのか「人為的」なのかという問題。
私は以前、熊沢を「魔術師」だと考えました。この場合の魔術師の定義は、
ってこと。熊沢みたいに伝承なり怪談なりを吹聴する「布教活動」をするようなキャラを
「魔術師」と呼んだことがあります。あるいは布教だけではなく“作って”もいたんじゃないかというのが、今のところの私のイメージ。作ったのはベアトリーチェの
一部だとも考えてますけど。
今回「物語を作る」という要素が強いキャラは
八城十八ですが、こっちは縁寿から物語を生み出す
「無限の魔女」と呼ばれてます。だいたい意味合いとしては一緒デスネ。
あとポイントになるのは“設定”というワードが出たこと。
「ベアトリーチェに関する設定」という発想が、その存在を解き明かしていくんでないかと。
EP1の頃からある「ベアトリーチェは擬人化されたルールだ」というベルンの話。
「ひぐらし」でも考えるべきは「ルール」だという風に話が進んだんで、今回もたぶんそうだろうと踏んで、ベアトリーチェのキャラクターを考えるところに重点を置いたりしてました。なんとな?く。
「物語の融合」ネタもその一貫で、要するに
ベアトリーチェ=物語のルールを解き明かそうってことです。そーんなにおかしな話でもないんでないかと。
書き忘れですが、このへんのネタに関しては、
EP2の時点で分かることってのも大きいかも。
EP3?5は八城が書いたってネタがあって、EP1?2で八城は何か理解したかもしれない。
ならEP2までに分かることこそが、真相に近いネタかもしれないってことで。
私がこのへんのことをネタにしたのは、EP4までやった後のEP2再プレイ時ですけどね。
話を聞いていた二人のベアトリーチェ
ヱリカたちの話を聞いていて、自分たちの成立に関して考えはじめるベアトリーチェたち
姉は蜘蛛やお守りに触れられない。妹は平気。
銀の蜘蛛
姉ベアトが実験のために呼び出した銀の蜘蛛。
ど?でもいいような小ネタですが、EP2の頃に
「蜘蛛が出るなら銀色」とか書いたことがあったのを思い出しました。
懐かしかったので。
そういう設定なので
姉「?妾が自らの存在を意識した時から、そういうことになっていた」
「違う。妾は悪食島の悪霊などではない。?どうして、この島の太古の悪霊と同じ弱点を持つのかは、妾にもわからぬ」
らしい。姉ベアトの弱点が「設定通り」なのは、そーいう風にできてるからだという。そーいう風にしか考えられないんですが、どーかなぁ。つまりは
「そういう設定のキャラ」なんですよね。
「そういうことになっていた」というのは随分とノンキな感じがしますが、自覚がないってことかな。
自分がいろんな
物語の融合体であることを、彼女は知らない。
旧ベアトはどうだったんだろう。知ってたかもしれないけど、ならあんなワケのわからん設定(ホムンクルスとか)を得意げに話さない気もする。関係ないか。
あー、ここまで「物語の融合」ネタで進めてきたけど、なんか最初の方からバンバンこのネタで話が進むんで、逆に
あとでひっくり返される伏線なんじゃないかなーと思ったり。だとしたら大コケですよこれ。
当て馬というか、噛ませに使われてる気がする?
一応ネタとして話に組み込まれてるので、そうそう的外れまくった読み方じゃなかったとは思いたい。
でもこのあたりの話が出てきた時にはある種の
愉悦があったわけで、それでいーやとか。
すなおに「わーい」と喜んでおけばいいのか。
まだ二人は融合できない
?二人は手を触れ合う。
…しかし、何も起こらなかった。
やがては一つになるべき運命を持った二人も、今はまだその時ではないということなのか
タイミングの問題というより、前に書いたように、まだ情報が足りないんじゃないかなーと思いますけど。
戦人の罪、九羽鳥庵の少女、真里亞の魔導書とか。ベアトリーチェの断片って結構あるような?
んで、二人には結構足りてないような雰囲気がある。
つづく
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