なんでしょね。すごく、きな臭いです。
あ、前にも言った気がしますが、私はミステリーとかほぼ読みません。多少は読んだこともありますけど、タイトルすら覚えてませんね。あとはマンガかドラマぐらいのもんです。一度は読んでみようと思ったこともあるんですけど、全然私には合わないようです。だからといって無理に読んでもなーって感じ。なので、基本的にミステリーに関する話はなんとなくしかわかりません。
長い言い訳だな!
1985年の親族会議
ラムダとベルンによる第5のゲームのリプレイ中。まだゲーム開始前。1985年の親族会議あたりの世界を、戦人を交えて見ているところ。
「幻想の共有」に関する設定
戦人「(青字)祖父さまがすでに死んでいるにもかかわらず、何事もなかったかのように闊歩しているのは祖父さまが生きていると思わせたい連中が生み出している幻想だからだ。同じ思惑を持つ人間たちは、その幻想を共有できる。
という戦人の仮説。あくまで仮説。しかし、この観点でEP1から全部見直した方がいいのかもしれないですね。
「同じ思惑を持つ人間が幻想を共有」…例えばEP4で親たちが金蔵を見たのは、全員共謀して金蔵が生存するという幻想を共有したからとか。EP2で楼座が書斎から銃を持ってくるときも金蔵の生存という幻想を共有することに同意したとか。
でも疑問も出てきます。例えばEP2の序盤で、紗音と嘉音がベアトに会ってるシーン。
嘉音は魔女を否定したがってるのに、魔女が見えちゃってるんですよね。これはどういう意味なんだろう。
使用人だから元々魔女の存在を肯定してる・・・ないし否定できない立場にあるということだろうか。わかんないですね。
「設定」が必要になる
戦人「(青)?夏妃伯母さんに与していない人間の前に、祖父さまの幻想が現われることは出来ない。?書斎に閉じ篭って、出てこないという設定が必要になるんだ」
「設定」という言葉が出てきました。夏妃たちが共有している幻想の「設定」ですね。あるいは夏妃たちが共有してる
“物語の”設定とも。
ゲーム盤世界も一つの幻想としてみれば、やはりそこにも「設定」がある。
赤字はその設定に言及している…というのが私の最近の考え方でしたっけ。
金蔵に会った人たち
戦人「そうさ、これまでのゲームで祖父さまに会えた人間は、蔵臼伯父さんと夏妃伯母さん、そしてその使用人たちだけじゃないか」
とかワケのわからないことを言い出す戦人くん。いつもの
うっかりなので特に気にしない方向で。
EP2でも3でも、戦人は最後には金蔵に会ってますね。EP4では、親たちがまとめて会ってますし、九羽鳥庵の地下室?にも顔を出したりしてます。
ここでいくつか仮説を立てておきたいですね。
◆幻想を共有できる条件
・全員が幻想の共有に同意している
→EP5の夏妃と使用人たちが共有する金蔵の幻想など
・全員が死んでいる
→EP3ラストの黄金郷など
・その場の全員がその幻想を信じてしまっている
→「あることにする」んじゃなくて「あると本当に信じてる」状態。EP2で戦人が金蔵を見てるのはこれ?
全員共犯という以外でも幻想共有できそうです。
EP4で金蔵を見た親たちはその時点で全員死んでるかもしれない。
EP2で魔法を認めた親たちは全員共犯かもしれない。共謀して、魔女と黄金と家督の取引が成立したとか。
サッパリなのはEP2のゲーム盤に登場したベアトかなぁ。あのベアトもあくまで幻想だとすると、どうなるんだ。
使用人たちはいいとして、楼座や霧江が見てるのがなんとも。楼座は過去に九羽鳥庵で見たため「実在を信じてる」かもしれないのか。じゃあ霧江はなんなんだろ。
ひょっとすると霧江にも、魔女が見えるような…魔女を信じざるを得ないような、何か特別な体験があるのかも。明日夢関連の話が謎のままだし。
……とまぁこういう感じで、色々解釈が進みますね。
ノックスの十戒と「未知」の定義
ベルン「?だって、その存在を仮定することは、ファンタジーに屈したのとまったく同じだもの。ウィルスだろうと薬物だろうと病気だろうと、未知の要素である限り、ノックス第4条に違反する」
とベルンは言ってるんですけど、「未知」の定義が曖昧なので話が微妙に分かりません。
戦人「未知の薬物X、未知の科学装置Xは、魔女と戦う上での一番の武器だろうが」
ベルン「?正式なミステリーでは違反だから。?立派なファンタジーなわけ」
という微妙にズレた会話に。
私は戦人が「未知の?X」を仮定する時、少なくとも二つのパターンがありうると考えてます。
?「原理はよく知らないが、実在すること(しうること)が分かっているもの
?「原理も知らないし、実在するかどうかもわからないもの」
?はベルンが言うとおりファンタジーである可能性があります。「タイムマシーン」とか「転移装置」とかが分かりやすいかも?
しかし?に関してはファンタジーとは言い切れません。私が今使ってるパソコンだって、原理はよくわからないけど目の前に実際にあります。これは既知の装置ですが、このパソコンの材料を使って軍事兵器を作って人を殺せ!といわれるとできません。でも、しかるべき人が作ろうとすればできますよね。どんなものが出来るのかは
よく知らないけど。ここに
「原理は知らないけど、実在しうることが分かってる未知の装置X」が誕生しました。
例えばこれ。戦人が実際に使ったもの
戦人「?発見できていない殺人トラップXにより、この密室殺人は成立可能だ」
この場合のトラップは、
「戦人が知っている範囲の実在する科学装置によって構築可能」なものだと考えることができます。その場合はファンタジーとは言い切れません。
ベルンが言ってることがいかに
「現実的な解釈」とズレてるかというお話です。
「ミステリー的解釈」という名前の「非現実的解釈」
ベルン「あなたはベアトと真正面から戦ってきたつもりでいる。でもね、本当は違うのよ。真正面じゃない。ズレた角度で戦い合ってたの」
これについては、ベルンの解釈が正しいと考えられるかもしれないです。
「ベアトが用意したゲームはミステリーである」という前提が存在するならば、ミステリー的解釈によって解くことができるはずです。 (ここで言う「ミステリー的解釈」というのは、ベルンの定義によるもの。あくまで「うみねこ」における「ミステリー」であって、リアルに存在するミステリーとは切り離して考える必要があります)ベルン「あなたがしてた推理ごっこは、ファンタジー対ミステリーじゃない。ファンタジー対アンチファンタジーでしかないのよ」
ベルンが言ってる「アンチファンタジー」というのは、戦人がやってる「現実的解釈」です。
ベルン「私たちは魔女幻想というファンタジーを殺すために戦ってるのよ。それはつまり、この物語を正式なミステリーで解釈するということ。つまり、ミステリーの禁忌に触れる全ての要素は始めから無視してかかれということよ」
これはオカシイですね。戦人の立ち位置では、魔女幻想……つまり「非現実的解釈」を否定するために必要なのは「現実的解釈」です。「ミステリー的解釈」は、「非現実的解釈」を含んでいるので、必ずしも「現実的解釈」とは言えません。
ベルンが言ってるのは、
「非現実的解釈(魔女幻想)」を「非現実的解釈(ミステリー)」で否定しろって意味にとれるので、やはり戦人に対してこれはおかしい。どっちも非現実。
アンチミステリーの芽
戦人:だから探偵に発見できずとも、隠し扉は必ず存在していると主張するのは、アンチミステリー?
シーンはちょっと飛びますが、戦人がこんなことを考えてるシーンがあります。
(「うみねこ」における)ミステリーは
「隠し扉がないという前提がある物語」です。それはあくまで物語であって、もし“現実に”殺人事件が起こった場合、
可能性は低くても「隠し扉が存在する可能性」というのは否定し切れません。それが「現実的解釈」です。
これでもう次回EP6の展開はある程度読めちゃうことになりますねぇ……
EP5ラストで戦人は次回、ミステリーを標榜する新キャラとの対決を宣言してます。「ミステリー」と戦うんだから、「アンチミステリー」ってことになるわけですが、じゃあ「アンチミステリー」ってのは何かというと、それは「現実的解釈」ってことになるわけです。ややこしいですね。つまりこう。
◆「非現実的解釈(魔女幻想・ファンタジー)」…ベアト、ラムダ
◆「非現実的解釈(ミステリー)」…ベルン
◆「現実的解釈(アンチミステリー・アンチファンタジー)」…戦人
という具合に、三つ巴になってます。互いに敵です。味方ではありません。
個人的には、もし今回のEP5でベルンが出してきた「ミステリー的解釈」に傾倒してしまった人がいたら、早いうちに「現実的解釈」に戻ってくるのをオススメします。もちろん、「ミステリー的解釈」を利用して、ベアトの魔女幻想の真相を暴こうってのは全然OKなんですけど。それはあくまで「非現実的解釈」であって、戦人の最初の立ち位置……
「非現実の否定」とズレてるってところは注意が必要。
現実的にはよほど保証がつかない限りは「隠し扉が存在しない」なんて断言できるわけないんですけど、ミステリーという名前のクイズ上では「隠し扉が存在しない」という前提が存在しているためにこれを断言できる。
戦人「犯行現場を調べもせずに、隠し扉の存在を始めから否定できるなんて。俺にはそれこそファンタジーだぜ」
そのとーり。(ベルンが言ってるところの)ミステリーというやつは、ある意味ではファンタジーなんです。何も竜や魔法使いが出てこなくても、ファンタジーはファンタジー。
で、EP6の展開ですけど、「アンチミステリー」をやるって方向がインタビューとかで出てたと思うので、つまりは
「ミステリー的解釈の非現実性に現実的な突っ込みをいれる」という話になるんでしょう。
どうやるのかは分からないですけどねー・・・今回の「探偵権限」とやらに対して、
ニンゲンとしての限界を突きつける形になるんですかね。そもそもただの人間なんですから、あの
カベチョロ女と言えども全ての現象を把握できるわきゃないので。それができるのはいつかベアトが言ってた「ラプラスの悪魔」ってやつです。
昨日のうみねこチャットで出た話で
「愛ある解の発散」という言葉がありました。
敵が愛なく「解」を凝集……「夏妃を犯人と決め付ける」ことから、戦人は「愛」をもって「そうともいいきれない。他の可能性もある」と別の仮説を提示する。そうすることで夏妃の名誉を守るわけです。解を発散して、一つに定めさせない。
このことから、
EP6では「非現実的解釈により特定の人物が犯人として決定されかかると、戦人が愛をもって現実的解釈により別の可能性を提示する」というお話になるかもしれません。
でも現実的解釈が常に解を発散させ続けるかというとそんなことはないです。現実的に犯人が特定されてしまえば、戦人といえど、それを認めるしかありません。それでも戦人は否定したがるかもしれませんけど……
戦人はEP2でこんなことをいってます。
戦人「だが、証拠なき断定だけは許さないッ!疑わしきはクロじゃねぇ、シロだ!!もちろん世の中は狼だらけさ。人を無用心に全て信じろとは言わねぇ!」
「だが、クロだと断定するならば完全な証拠を用意しろ!それができない限り、絶対に憶測で人をクロだなんて言うんじゃねぇッ!」
「完全な証拠」というのは難しいですけどね。きっと。
ああだめだ、まとまらない。おいおいまとめていこう。
金蔵の死体はどこに?
夏妃たちは金蔵の死を隠すんですけど、EP5では最後まで金蔵の死体は出てきませんでした。どこにいったのか全然わかりません。
そもそもこの時点(1985年の親族会議)で数ヶ月は経過してるはずなので、放っておけば腐ってますね。でかい冷凍庫でも用意しとかないと。
つづく
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