◆
【うみねこ対談】『EP3』は当初の予定よりも大幅に難易度を下げています◆
【うみねこ対談】この世界の行く末は、ベアトリーチェの思考にカギあり!? 記事について教えていただいた方はありがとうございます。
おなじみのKEIYA氏との対談ですね。
*ネタバレ注意
第一回
◆
【うみねこ対談】『EP3』は当初の予定よりも大幅に難易度を下げています全体に関して
基本的な作品の方向性やスタンスについては、私が「
【ひぐらし】 限られた状況で最大限に考えるゲーム -鬼隠し編「お疲れさま会」より- - 雛見沢研究メモ(仮)」を書いた頃から変わってない感じです。つまり「ひぐらし」と一緒。
「ヒント」とは
竜騎士07:黄金郷が見つかったのは、「碑文は解けるものなんだよ」というヒントかもしれませんね。?大幅にヒント?今回の作品は何も信用できないので(笑)。?ヒントを与えた、という部分はあります。
「ヒント」という言葉が多数見受けられますが、これをそのまま
「真相に繋がるヒント」と考えるのは危険だと思います。
「うみねこ」の方向性は、多種多様な考察を発生させて議論を促進すること。「ひぐらし」と同じ現象を意図的に発生させること。
それを踏まえれば、「ヒント」とは真相に繋がるヒントではなく、
「新しい考察を発生させるためのヒント」だと考えるのが妥当かなと。
例えば“『EP2』までの感想で「碑文の謎が難しくてわからない」という声が多かったのでヒントを与えた、という部分はあります。”という部分に関しては、「文字遊び」や「地名」といったものが「ヒント」だと考えられます。
しかし、それらの「ヒント」が真相に繋がるかどうかは全くの別問題であることは、“今回の作品は何も信用できないので(笑)”とある部分からも容易に推察されます。
つまり、
何も信用しなくていいということ。ヒントが出ても扱いは自由。ヒントの通りに考える必要は何もないと思います。
「難易度」とは
読者の皆さんがどこまで物語に噛み付いてこれるのかを試していました。なかにはKEIYAさんのように独自の考えでEP2を解釈されている方もいらっしゃいましたが、残念ながら「多くの人は当初の『EP3』では難易度が極悪すぎて理解できない」と判断したため、難易度を大幅に下げたのです。
「難易度」の基準
作者側から「読者が物語に噛み付くいているかどうか」を判断する基準は、やはり
「考察の多様性と議論の活発さ」だと思います。
考察や議論が減った状態は、「ひぐらし」の例でいえば、罪編以前は活発だった議論が皆編以降で一気に沈静化してしまった状態に酷似しています。そこから考えると、「的を射た考察が存在するかどうか」とか「真相に近づいている人がいるかどうか」ではなさそうです。
本来「難易度」といえば、「クリアできる人」の割合などを統計的に判断して設定されるものだと思います。しかし、「ひぐらし」や「うみねこ」の「難易度」はそのような「クリアできる人」ではなく「考察や議論をする人」を基準にしている点で別物だと考えるのがいいと思います。
こういったことから、上の文章は、
「EP2以降考察や議論が減ったため、EP3では回復を図った」という意味だと解釈することになります。
つまり、EP4以降も
“考察や議論が減る度に難易度が下がる・増えれば難易度は上がる”と考えられるわけです。
「難易度」の操作
インタビューから、「難易度」は「ヒントの量」で操作されていると考えられます。
しかし、その「ヒント」が真相に繋がるかどうかは別だということは、前述の通りです。
つまり、
「難易度が低いからといって真相に近い」とは限らないということです。
ちょっと注意しておきたいのは、ここに重要な要因に関する言及が欠落していること。
それは
「謎自体の魅力」です。
ヒントが多ければ謎が魅力的になるとは限りません。しかし、謎に魅力があれば挑む人が増え、必然的に“難易度が下がったように見える”と思います。逆もまたしかり。
予定の前倒し
そして作り直して発表した『EP3』では、元々「解答編」で明かす予定だったことまでいくつか先んじて入れてしまっています。
上で書いてたこととこの部分を考え合わせると、「予定より考察や議論が少なかった」ことによって、何らかの狂いが生じているのだと考えられます。
「信頼関係」について
地の文の信憑性まで作品の仕掛けとして信じられるかどうかというのは、結局のところ筆者と読者の信頼関係で決まるのだと思います。?竜騎士07がオレたちを騙そうとしている」と、地の文に仕掛けがあると信頼してくれた人はマジカルバトルを乗り越えた。
信頼するのはいいんですが、それが「妄信」にならないように気をつけないといけません。
私のプレイメモなんかを見てくれれば分かるかもしれませんが、作者が面白い作品を提供してくれること自体は信頼しても、
作品の内容自体は何も信頼していません。 常に信頼性を疑いながら、「考察の前提に据える」かどうかを判断しているに過ぎません。
いわば
「何も信用できないことを信頼している」……という感じになるんでしょうか。
「とりあえず信頼していることにする」だけで考察は進められます。
あと、本来は
「矛盾しない設定・納得のいく真相・提示された謎の解明・ミスの無い文章」といったものも「作者や作品に対する信頼」のうちだと思います。このあたりがどうなるかは未知。「ひぐらし」からプレイしている人にとって、こういう意味での「信頼」は
マイナスからのスタートになるかもしれません。そのあたりを踏まえた上での発言と見受けました。
「赤字」について
そのような意味でも、赤字を信じるのか、赤字すら疑うのかという度合いによ り、プレイヤーと“ベアトリーチェ”の信頼関係も少し量れるんですよ。
私は赤字が「真」であることを前提にして考察している部分が多いですが、赤字を信じているわけではないです。
特に
「赤字の言葉の解釈」については一切信頼できません。
「ゲーム」になってしまった
互いに信頼し合わなければゲームというものは成立しないんです。“戦人”は“ベアト”のことを好敵手として認めつつあるんでしょうね。
家族の命がかかった状況で、危機感が薄れ、「殺すならこう殺せ」とまで言い出し、状況を楽しみ始めた上位戦人。
戦争がゲーム化したような感じです。
話を聞かなければ詐欺になんて引っかからないのですから。
命がかかってるから話を聞くしかなかったのが、EP2までのメタ視世界。いわば脅迫。
話を聞かなくてもいいことが分かり、何のためにやってるんだか分からなくなったのがEP3。
戦人はベアトに執着しはじめ、ゲームのためにゲームをする機械になった。 もはや自分が何のためにゲームをしていたのかさえ思い出せない。
叩く?
ただ『EP3』でかなりヒントを出したので、このへんで読者の皆さんから「オレたちを舐めるな! もう手加減なしで叩き潰す!!」という力強い言葉をいただきたいところです。
このあたりは、考察や議論を促そうとしている部分ですね。
EP3では、叩いても大丈夫なのかちょっと心配になりましたけど……
赤字ラッシュには穴がある
あの赤字ラッシュのシーン中にはハッタリもありますから。
というお墨付きが出ました。
第二回
◆
【うみねこ対談】この世界の行く末は、ベアトリーチェの思考にカギあり!?「赤字」を疑うかどうか
『EP2』の推理を始める時に「赤字を疑ったら手がかりがないな」というのは感じましたね。推理の足がかりにする意味でも、赤字は信じました。
私も同意見で、赤字を「偽」とすると、
やることがないんですよ。
他にやることがないからとりあえず「真」としただけというのが現状です。
ベアトの心理
彼女の思考や目的を探ることは『うみねこ』世界の行く末を探る上でおもしろいアプローチだと思います。?それこそが“ラムダデルタ”がよく口にする「隙」なのかも。“ラムダデルタ”はその「隙」にご立腹ですが
これについては、「
【うみねこ】[EP3考察] 「ベルンの手紙」(小冊子)に対する解釈 -不定形なルール- - 雛見沢研究メモ(仮)」のあたりを参照ということで。
ベルは信用できる?
『EP3』の裏お茶会のラストなんて、“縁寿”をだまして飛び降り自殺させたようにしか見えませんし(笑)
この発想はなかったですね。フツーに祭囃し編の延長だと思いましたし。色んな解釈ができるものです。
仮説
「仮説をいっぱい立てる」ことが本当は楽しいのだと、私は思います。仮説は立てた数が多いほどすばらしい。
このあたりも、考察や議論を推奨する部分。
仮説だけあっても検証できなきゃ意味ないわけですが……
とりあえず色々考えて活発に議論して欲しいということでしょう。
やっぱり難航しているらしい
実際は私が考えていたほど、おもしろいトリックは語られなかったのが残念でした。もっとアレとかソレとか、おもしろい密室トリックの話で盛り上がってほしかったのですが……。
それならよいのですが……。私の感覚ではこれまでは、どちらかというとミステリーよりファンタジーの話題のほうが盛り上がっている印象ですね。
多様性が不足気味。
「ヒントは充分」なのに考察や議論が少ないとなれば、いよいよ
「謎自体の魅力」の問題を考えなければならなくなるところ?
つまらない推理
だから答えは何通りでもあるはずなのですが、多くの人は正しい1本を見つけなければ納得できないみたいですね。また初歩的なトリックだけを提示する方も多かったように思います。?トンデモ推理のほうが、読むほうとしては楽しかったです。
「ひぐらし」ばりの多様性を生み出すのは難しいということなんでしょうね。
私も時々ワケのわからない妄想をしますが、それも減りました。
基本的には「
【うみねこ】[第二話] 特殊要因の想定について - 雛見沢研究メモ(仮)」参照。
代替可能な
「特殊要因X」を想定しておけば、具体性が必要なくなります。つまりそれ以上考える必要がない。そして考えるだけ無駄。
楽しければいくらでも妄想が出てくるんでしょうが、出てこないということは……?
あるいは、ユーザーのレベルが上がってしまったのかもしれません。
「ムダが減る=考察の多様性がなくなる」 このあたりは「ひぐらし」でネタが割れてると感じてる人が多いのかも?
また、その手のユーザーとの間の「信頼関係」に関しては、やはりマイナススタートが前提になってくる部分もあるのでしょう。
思ったように釣られてくれないから作者が出張って作品外で色々説明しなきゃならない状況ってことなんでしょうか。
やはり色々と心配になるような内容のインタビューです。
EP4からは縁寿が出るらしい
今度は“戦人”と“縁寿”が魔女に挑むのですから、それを欺くのは書き手として楽しそうではあります。
追加のお助けキャラも出るらしい。
仮に縁寿の存在が「必須」だったとすれば、どういう役割があるんでしょうね。
基本的にスペックが高いみたいなので、あんまり活躍はできないかも?まともに機能せずに終わりそう。
二次創作?を外した
“霧江”の白い色にする案もありましたが、「世間の想像縁寿図」に白が多かったので同じにするのはなぁ、と判断しました。
“今度は”あえて外してきたらしいですね。最近は二次創作関連をチェックしてないので分かりませんが、白が多かった?
シエスタ姉妹の名前の数字がヒントに?
他の“シエスタ姉妹”も今後登場するかもしれません。それで新しい数字が出るとヒントになるかもしれないですね。
数字といえば今回でたアレとかですか。
- 関連記事
-