目明し編から1年ほどがたち、皆殺し編によって
「鉄平幻想」がもろくも崩れ去った後……
それでも鉄平について考えていた一人のユーザーがいました
(まぁ私なんですが)*この記事は皆殺し編発売後?から祭囃し編発売前に書かれた記事を元にしています。
そのため現時点の情報とは矛盾することがあります。
鉄平夫妻が雛見沢症候群に罹っていたという発想
皆殺し編は
「雛見沢症候群」という病気の存在が明らかになった編です。
過去様々な事件がこの病気や、これを研究している入江機関に関係していることが分かりました。
同時に「雛見沢症候群」的な行動をした描写のあるキャラクターの感染・発症を疑えるようにもなりました。
それが
北条鉄平・北条玉枝夫妻です。
北条玉枝の特徴
玉枝の被害妄想
(目明し編)
叔母は、今も兄夫婦がダム計画に肯定したため、自分が村人たちに白い目で見られていると信じていた。
確かに、ダム戦争中には少なからずのとばっちりがあったことは認めなければならない。
だが、叔母が思い込んでいるほど、今もそうというわけではなかった。
叔母は被害妄想的に、自分が村人から悪意を向けられていると信じていた。
だから、そんな悪意を裏返しにし、村人たちを逆恨みしていた。
もちろん、そんな態度は他の村人たちを大いに不愉快にし。結局、叔母が思い込んでいる通りのご近所関係となった。
「思い込み」「被害妄想」などは症候群の特徴でもあります。
玉枝のヒステリックな性格
(ビジュアルファンブック)
ヒステリックな性格で、一度怒り出すと延々、何時間にもわたって罵り続けるという。
世間体を過剰に気にする性分で、沙都子が人前で少しでも変わったことをすると、町中であろうとも延々罵声を浴びせたと言う。
特定の事柄に過剰に反応するヒステリックな振る舞いは、レナや詩音にも共通します。
玉枝と通帳
玉枝が鉄平兄・北条母の遺産である通帳を持っていて、これをどこかに隠したという話があります。
鉄平にいわせれば
「守銭奴」だということですが、この通帳のエピソード一つとっても、家族に対する疑心暗鬼によるものだったのではないかと推測できます。
玉枝の感染・発症の可能性
上の事柄は玉枝の感染・発症を証明するものではありませんが、その可能性を強く肯定しうるものです。
ここに感染・発症の条件が加わって、よりそれらしくなっていきます。
重度感染源が間近にある状況
皆殺し編の滅菌作戦に関する注意事項には、高度感染者との接触に関する記述があります。
これによると
粘膜・体液の接触で予防薬の投与に関わらず重度感染することになっています。
(参考)
【ひぐらし】 雛見沢症候群について ?感染と、悲劇? 症候群に関する研究には疑いの余地がありますが、この説は信憑性の低い物ではありません。
なぜなら現実問題として、発症者は高度感染者だと思われる
梨花・沙都子・レナの周囲に集中しているからです。
さて北条家の高度感染者とえば
沙都子。 彼女は一度はL5を発症し、平常時でもL3?L4の間をウロウロしています。
この説が正しければ、沙都子と過ごす時間の長い悟史はもちろん、玉枝や鉄平が重度感染していた可能性は非常に高くなります。
そして実際に悟史は発症してしまいました。
悟史の感染源が沙都子だったかどうかは定かではありませんが、その可能性は否定できません。
過度のストレスがある環境
発症者の例を見ると、一様に過度なストレス環境にさらされていたようです。
レナは両親の離婚、詩音は鷹野や園崎、沙都子も家庭環境によって高いストレスを受けていました。圭一や悟史も例外ではありません。
さて、雛見沢にはそれに比肩しうる環境にあったキャラクターがいます。
玉枝と鉄平です。
鉄平は兄が死んでいますし、玉枝も鉄平も村人からは白い目で見られて村八分状態。
ダム戦争当時に比べると多少マシになったとはいえ、「ルールZ」は機能しています。
彼らの精神状態が不安定になるために不足はないでしょう。
当時の玉枝と鉄平の状態を見ると、どちらかというと玉枝の方が発症していた可能性が高いようです。
しかし環境としては鉄平も同様であり、発症しなくても重度感染していたと考えるには充分でしょうし、いつ発症してもおかしくはなかったでしょう。
鉄平の発症?
玉枝が発症していて、鉄平も感染していた可能性が高いという話はご理解いただけたと思います。
でも作中で鉄平が発症したことがあるかどうかは分かりません。
皆殺し編の鉄平の内面描写を見る限り、少なくともそのあたりでは「発症していた」とは言いがたくもあります。
しかし、鉄平が発症していたのではないか……と考えられるところが一つあります。
それが
「祟殺し編で圭一に襲われた場面」です。
沙都子がL3を発症すると、圭一や校長を“鉄平”と誤認して恐慌状態に陥ります。
これと同様の症状が、圭一に襲われた際の鉄平に出ていれば……
ただバットを持っただけの子供でしかない圭一を
“何か”と見間違え、恐慌状態に陥ることもあるかもしれません。
怒声の一言も反撃の一つもなく、怯えたように逃げるだけ。
沙都子が圭一に怯えていたように、鉄平が圭一に怯えていたのではないかということです。
状況だけを見ればいつ発症してもおかしくはないのが鉄平なので、こういうことも考えられるわけです。
もちろんこれは鉄平の発症を確定できるようなものではありませんので注意してください。鉄平の人格に症候群の影響はあるのか?
「症候群に重度感染すると、ただちに人格に影響するのか?」という問題。
特に鉄平の暴力性に、症候群の影響があるのかどうかについてです。
症候群が人格に悪影響を及ぼすことは分かっていますので、そうなればそれはもう一つの「症状」として考えられるでしょう。
急性発症のような極端なものではありませんが、つまりは「鉄平は発症していたのか」ということと同じです。
これについては、結論からいえば
分かりません。 例えば圭一は鬼・祟編で暴力性を発揮しますが、雛見沢に来る前から元々そういう側面があったことが分かっているので、どこまで症候群の影響があるのか判別するのは困難です。
詩音に関しては昭和57年の時点で、沙都子に対して暴力的になった経緯がありますが、当時の詩音が重度感染していたかどうかは定かではありません。
レナや沙都子に関しても似たようなもので、よくわかりません。
感染のタイミングや発症のタイミング、元々の性格に関する多くの資料が必要になるでしょう。
しかし可能性はあると思います。
「鉄平の暴力性は元々の性格ではなく、病気のせいだった」という可能性です。
鉄平が病気だったら何なのか
鉄平が
「病人」だったとしたら。
鉄平にも圭一たちと同じく、「病気だったから仕方ない」というような
免罪符が出来上がります。
と同時に、鉄平の問題も「ルールX」に組み込まれ、コミュニケーション等によって解決すべき課題の一つとして扱えるようになるでしょう。
そして鉄平に必要なのは牢屋に放り込むことよりも、入江機関による治療だということになります。
『ひぐらし』の世界は、誰一人として鉄平を更生させようという発想をしない世界です。
そして誰一人として鉄平が病気かもしれないという発想をしない世界でもあります。 鉄平も玉枝もロクなことをしてきませんでしたが、それでも村の一員でした。
そして彼らは「ルールX・Y・Z」の被害者的立場にあるキャラとして、部活メンバーに劣るものではありません。
なのに何故、鉄平や玉枝だけが、同情の余地のない悪役のように描かれるのか……
────そんな理不尽について考えた日のこと。そんなある日のこと。
(関連)
【ひぐらし】[目編時点] 鉄平について考えた日々 Day1
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オカルト的に考えると、ガス災害が発生するのはオヤシロさまの戒律(村全体が仲良くする事)に反して村八分の状況を作り出し放置した御三家に対する罰なのかも(御三家が死んだ目明し編ではガス災害は発生してない)